会社にお金がないのに利益が出ているというケースがあります。
あまり嬉しいものではありません。
どのようなケースが考えられるでしょうか?
代表的なものは、借入の返済が多額であるというケースです。
借入の返済のうち元金部分については、お金が出ていくのに費用になりません。
反対に減価償却費は費用ですがお金が出ていきません。
借入をして設備投資をする場合は、返済額と減価償却がバランスするように
しなければなりません。
借入返済額が減価償却を上回るようであれば、利益が減る以上に
資金が減っていきます。
そうなると、お金がないのに利益が出ている状態になります。
この場合困ったことに、お金がないのに儲かっているため、儲けに対して
法人税などが課税されます。
お金がなくて、税金が払えないとなると「税金が高すぎる!」
「節税しなければならない!」などという思考になりがちですが、
案外税金が高いというよりも、借入をし過ぎということがあります。
ビジネスにおける借入の有効性を否定するつもりはありませんが
何でも借入で対応していると返せなくなる可能性が高くなります。
なぜ借入をしてまで投資をするのか、その投資案件は借入の返済と利息を
上回って、税金の支払いまでカバーできるのかを改めて考える必要があります。