たくさん買うと安くなるということはよくあります。
仕入をするケースで考えてみます。
たくさん買うと単価が安くなります。
しかし、たくさん買うので購入金額は多額になります。
たくさん購入しても、たくさん売れるわけではありませんので回収には時間が
かかってしまいます。
その間、資金は在庫に投資されたままの状態が続きます。
(この状態を「資金が寝る」という言い方をします。)
たくさん売るために、人員を増やすなどした場合には、追加でお金がかかります。
つまり余計なコストが追加でかかります。
また保管場所が必要なものであれば、保管料なども追加でかかります。
これらを上回るだけの利益(通常よりも安く買うことができたことによる利益)があり、
自己資金が潤沢にあるのであればメリットがあります。
しかし、通常はこのような場合は得にならないことが多いと思われます。
適正な量の在庫投資を行うことが基本となります。
ただし「適正な量の在庫はいくらか?」ということに定型的な答えはありません。
それを探るためのお手伝いは我々専門家でもできますが、いくら在庫に投資を
するかを意思決定するということは経営者の重要な仕事です。