枚方市の税理士三木博人です。
会社と個人を区別するのはなぜでしょうか?
社長が「うちが買った」という言い方をした場合でも、会社なのか個人なのかの
区分が必要です。
議論の大前提として、会社のものは社長個人のものではありません。
いくら100%出資している株主であるといっても、会社のものはあくまでも
会社のものです。
会社と個人は別人格です。
「別人格」というのは、会社のものは会社のものであって、個人のものではない
ということです。
会社は「法人」といいますが、法人は法律によって権利の主体になることができます。
権利の主体になるということは、モノを所有することができるのです。
会社の意思決定を行うのは社長(代表取締役)なので、同じ人物が会社についても
個人についても意思決定をすることになります。
このような事情があるため、しばしば会社と個人を混同してしまうのですが、あくまでも
会社と個人は別であるということを意識しましょう。
「うちが買った」という場合、会社・個人のどちらのお金で、会社・個人のどちらのもの
を買ったのか、ということを整理する必要があります。
そして、経理処理の対象となるのは、会社で行っている事業部分です。
(社長個人が会社とは別に個人事業を行っている場合は個人も経理処理の
対象になります。)
経理処理の対象となるものとならないものの区別をしておかないとプライベートの
支出を会社の経費にしてしまったり、本来なら会社の経費にできるものを処理漏れ
にしてしまう可能性があるので注意が必要です。