枚方市の税理士三木博人です。
住宅の場合、賃貸か持家かどちらがトクかという議論はよくあります。
ここでは、その結論は出しません。
なぜなら前提条件によって、どちらがトクか事前にシミュレーションすることは
不可能だからです。
賃貸の場合、家賃を払い続けても自分のものにはなりません。
持家の場合、最終的に自分のものになります。
しかし、所有することにもリスクがあると考えられます。
自分の勤務地が変わる、家族構成が変わる、好みが変わる、などさまざまな変化には
持家の場合、対応しにくくなります。
これと似ているのが、記帳業務を会計事務所にやってもらうか(これを「記帳代行」と
いいます。)、会計事務所や研修などでトレーニングしてもらって、最終的に自社で
記帳を行うか、という選択です。
記帳代行はお金を払い続けても、自社のスキルやノウハウにはなりません。
自社で記帳を行うために、トレーニングをしてもらうと、トレーニング費用がかかります。
マスターするまでは、トレーニング費用がかかりますが、最終的には費用が
かからなくなります。
(ただし、自社で新たに人を雇う場合は別途人件費がかかります。)
マスターした記帳スキルが陳腐化するリスクはありますが、会計ソフトの操作方法など
であれば、応用可能な能力になります。
(会計ソフトの使い勝手はどれもそんなに変わりません。)
かつては、記帳業務は高価なオフコンなどで行っていたため、会計事務所に委託
せざるを得ませんでしたが、現在ではパソコン操作ができれば会計ソフトによる
記帳は、手軽にマスターできる業務です。
社内にいる既存の人をがマスターすれば人件費が追加でかかることはありません。
この考え方は記帳以外の業務にも応用の利く考え方だと思いますが、業務を
内製するか外注するか、という判断となります。
また、内製するのであれば、その技術なりスキルが将来陳腐化するリスクは
どのくらいあるか、マスターするためのコストがどれくらいか、スキルを維持する
ためのコストがどれくらいかを見極める必要があります。