枚方市の税理士三木博人です。
消費税の経理処理方法には、税込経理と税抜経理の二種類があります。
どちらの経理処理方法でも消費税の納税額は同じです。
消費税については、損でも得でもありません。
しかし、会計データの見やすさという点からは、税抜経理をお勧めします。
税抜経理では、損益計算書から消費税の影響をなくすことができるからです。
消費税率が変わった場合、税込経理であれば105円で売っていたものを108円で
売ることになります。
この場合、売上高は105円→108円となり、一見すると増収になったようにみえます。
消費税の増税の影響を除くと横ばいなのですが、会計データからはそのことが
わかりません。
税抜経理では、損益計算書の項目から消費税をはぎ取って、貸借対照表に
はぎ取った消費税を貯めていきます。
その結果、貸借対照表の仮受消費税から仮払消費税を差し引くとその時点の
消費税の納税額が概算できます。
(中間納付がある場合や仮払消費税のすべてを差し引くことができない
ケースなどを除きます)
現在のように複数の税率(5%と8%)が混在した損益計算書になっているケース
(3月決算以外は基本的に混在しています)では、前年と比較したり翌年になって
から前年と比較したりする場合にも税抜経理をお勧めします。