枚方市の税理士三木博人です。
複数の商品を取り扱っている場合、商品ごとの利益率を把握することは重要です。
商品ごとに売上がいくらあるかを把握するところまではできているかもしれません。
しかし、商品が1単位売れたらどれだけの利益が出るかということを商品ごとに
把握すると、今後どの商品を重点的に売ればよいか、などの示唆を得ることが
できます。
商品ごとに把握する利益は、どのような利益がよいでしょうか?
最低限、粗利益の把握は必要です。
その商品をいくらで買ってきて、いくらで売ったのか、という情報があれば粗利益を
把握することができます。
いくらで売れたか、ということは比較的簡単に把握することができます。
ところが、いくらで買ってきたかということを把握するのはやや難易度が高くなります。
いくらで買ったかを把握しようとすると、会計データの入力を商品ごとに行うなど、
従来よりも詳細な情報を会計データとして持っておく必要があります。
商品ごとの仕入、商品ごとの在庫を把握できてはじめて商品ごとの粗利益が
算出できます。
「請求書が商品ごとになっていない」「詳細なデータを入力する人員や時間がない」など、
できない理由をあげるとキリがありません。
どうすれば情報を取ることができるか、ということを一緒に考えるのも我々のような
外部の専門家の仕事です。
商品ごとの粗利益の把握ができるのであれば、もう一歩踏み込んで、商品ごとの
限界利益率を把握できるようになれば、より精度の高い検討材料を得ることが
できるでしょう。
販管費などに変動費がある場合、それらを商品に紐付けするのはかなり
難易度の高い作業です。
しかし、商品が一つ売れるとどれだけの利益(この場合の利益は「営業利益」です)
をもたらすかを正確に把握できるということは、業績のシミュレーションなどの精度を
高めることにつながります。