枚方市の税理士三木博人です。
変化が激しく、売上の急減などの不確定要素が多い今のような時代には
規模の拡大=固定費の増大
となり、規模を拡大することがむしろマイナスに働くことがあります。
想定通りに売上が上がり続けているうちはよいのですがいったん売上の増加が止まり、
逆回転をし始めると固定費の負担が重くのしかかります。
一度増加した固定費を減らすのは大変困難です。
かつての重厚長大産業であれば、固定費を抱えるということが差別化になりました。
たくさんの人員を抱える、たくさんの設備を持つ、ということは同時にたくさんの
固定費を負担するということです。
そして、規模を拡大することにメリットがありました。
たくさん作って、たくさん売ることでコストが低くなるというスケールメリットを享受すること
ができました。
しかし、サービス業などを中心に「規模の経済」が利かないものもあります。
また、人口が減っていくトレンドの中で「たくさん売らなければコストを下げられない」
というビジネスの構造は、危険であるともいえます。
自社のビジネスにおいて、売上の増加を追及することで得られるメリットとデメリットには
どのようなものがあるかを把握する必要があります。
「規模の経済」が利かないビジネスであれば、いかに固定費を増加させずに売上を
あげていくかを考えることが重要になります。
また「規模の経済」が利くビジネスである場合でも、ビジネス環境の激変というリスクを
織り込みながら、可能な限り固定費を抑えることが必要です。