枚方市の税理士三木博人です。
資本金の大きさと事業規模には相関関係はあるのでしょうか?
税金計算の世界では、資本金が大きいか小さいかで優遇措置を受けられるか
どうかが決まります。
小さい会社は優遇されることが多いです。
資本金が1億円以下の会社は税金計算の世界では「小さな会社」という
分類になることが多いです。
新聞報道などによると、事業規模を資本金の大きさではなく、売上高など他の指標で
測定するという方法も検討されているようです。
売上高は調整が難しいため、事業規模を測定するには適しているとのことです。
しかし、仕入れた商品を販売する会社が、商品売買をせず仲介手数料だけの収入
とする場合などは調整の余地があります。
資本金の大きさは、株主からどれだけの資金を調達したかを表すものなので
多くの資金を調達している=事業規模が大きい、という図式は成り立ちます。
しかし、小さな資本で始めた場合や、資本金の他に借入で資金を調達した場合
は、資本金が小さい割に事業規模が大きくなる場合があります。
また「小さく産んで大きく育てる」というように、小さな資本で始めた事業が大きくなった場合
でも、その後増資などをしなければ資本金は小さいままです。
資本金を大きくする(株主から資金を調達する)ことをしなくても、利益を再投資したり、
借入をしたりすることで資金調達は可能です。
このように資本金の小さな会社の中には、事業規模が大きいものが含まれている
というのが現状です。