枚方市の税理士三木博人です。
節税の手法にはさまざまなものがあります。
よくある節税手法の分類には、資金流出のあるもの、ないもの、というものがあります。
この場合の資金流出とは、節税を実行する時点での資金流出です。
資金流出のない節税には、どのようなものがあるでしょうか?
使用していない固定資産の除却、不良在庫の廃棄、などが代表的です。
これらの欠点は「大量生産」できないことです。
当然ですが、高いお金を出して購入した固定資産を使用していないという状況は
投資の失敗です。
不良在庫についても同様で、お金を出して購入したものが売れなかったのです。
このような節税手法は、本来はない方がよいのです。
だからたくさんできるものではありません。
たくさんの税金支払を抑えるために、不良在庫を買い取ってきて棄てる、ということを
すれば、確かに廃棄損という損失をたくさん作ることはできます。
しかし、このようなことをしても抑えられる税金と支出額を比べると支出額の方が
大きくなります。
不良在庫を買ってきて棄てるという方法を採ったとしても、抑えられる税金は、
支出額の23%から35%程度(税金の実効税率分)でしかありません。
投資の失敗はつきものですし、その結果の除却損や廃棄損の計上は大いにすべきですが
積極的に行われる節税手法にはなりえません。
また、これらの廃棄については「棄てたことにして」こっそり持っているということができません。
本当に棄てたかどうかが厳しく問われます。
税金を抑えるために廃棄するのであれば、要件を整える必要があります。
(詳細はこちらを参照してください。)