三木博人税理士事務所
大阪府枚方市大垣内町2-8-8 マイティビル5階

HOME > 三木博人オフィシャルブログ > 資金の流出のない節税策はありません

三木博人オフィシャルブログ

資金の流出のない節税策はありません

2015年7月13日

枚方市の税理士三木博人です。

税理士などの専門家は、節税マル秘テクニックのようなものを知っていると
思っている方がいらっしゃいます。

しかし、一度利益として計上したものを消し去るというのは、大変困難です。
経費をたくさん計上して利益を消すことくらいしかできません。

税理士であっても、ルールの中で税金を抑えるのは容易ではありません。

会社の利益にかかる税金は、収入から費用を差し引いて計算された利益(所得)
に税率を乗じて計算します。

利益を減らそうとすると収入を減らすか、費用を増やすか、という二択になります。

いったん入ってきた収入を合法的に減らす方法はありません。
(売上を除外するというのは典型的な「脱税」です)

そうなると、費用を増やす方法を検討することとなります。

費用を増やす方法の場合、資金が流出する手法しかありません。

中には「圧縮記帳」などのように、利益の一部を繰り延べるという手法や「税額控除」
のように税額を減らす方法は、税法のルールにも用意されています。

これらの税法の優遇措置が使えるのであれば、優先して使うべきです。

また、保有している資産の含み損をはき出すようなスキームもないことはありません。

しかし、損切りをするということは高い値段で購入したものがその値段よりも
低い価値になってしまったということです。

節税したいと考えている金額が大きい場合は、損切りの金額と節税したい額が
見合わない場合もあります。

多くの場合、損切りする金額をたくさん作ることが難しいからです。

また、お金を払っていないのに払ったように見せかけるのは完全な「脱税」です。

決算をしてみてはじめて、莫大な利益が出ているということがわかった場合は
ほとんど打ち手はありません。

このような事態を避けるためには、精度の高い月次決算を行い、業績がどのように
なりそうかをなるべく早いタイミングで把握することです。

早いタイミングで業績を把握して、利益がかなり出そうである場合には、必要な
投資の前倒しができるのであれば優先的に行います。
(この場合も資金は流出します)

しかし、必要でないものに投資をした場合は、資金が流出しただけで終わりますので
注意が必要です。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)