枚方市の税理士三木博人です。
前回は、多額の利益を消すことは困難であるということを述べました。
また「外注費」「業務委託費」「コンサルティング費」などの項目で経費を計上
する際の注意点についても述べました。
「外注費」「業務委託費」「コンサルティング費」などの経費は、モノの販売と
異なり、対価があいまいになりがちです。
サービスの提供の事実があるかどうか、対価に見合ったサービスであるか、などの点が
問題になります。
税務調査などでも、これらの経費の内容については細かく調べられることが多いです。
儲かったときには利益の調整弁として使われることが多いからです。
特に期末付近で多額の外注費や業務委託費などが計上されている場合は疑われる
可能性が高いです。
業務の内容や成果物などをもとにして、どのような契約内容の仕事をしてもらっていたか
を説明できるようにしておく必要があります。
期末付近で多額の外注費が計上され、対価の支払いも行われていない
(期末時点で未払)ということであれば、その取引が本当にあったのか?と
疑われる可能性が高いと思われます。
あわててこのような処理を行うのではなく、期中から業績を把握しておき、必要な
支出を必要なだけ行い(余計や支出をしない)、それ以上のことはやらない、という
のが現実的な対応です。
利益が出たら、税金を支払うことになります。
一回で支払う税金が多額であると、その支払いを何とか避けたいと感じる気持ちは
よくわかりますが、だからといって出てしまった利益を抑える方法は限られている
ということも認識しておくことが必要です。