前回は、経費の支払いについて会社と個人事業者の考え方の違い
についてみてみました。
今回は、お金を貸す場合の取扱の差についてみてみます。
繰り返しになりますが、簡単に分類すると、
会社・・・儲けることに特化した存在
個人事業者・・・儲けることと普段の生活の二つの側面をもつ存在
となります。
会社は儲けを追及することに特化した存在であるため、お金を貸す場合でも
利息をとる(儲ける)はずであると考えます。
個人の場合は、そこまでガチガチに考えることはありません。
個人の貸金業者であれば、営利を目的としているので利息をとることになります。
しかし、貸金を事業にしていない個人は、必ずしも営利を目的にしていないので
利息をとらないということもあり得ます。
この考え方の違いが現れるのは、
①社長が自分の会社にお金を貸した場合
②社長が自分の会社からお金を借りた場合
の二つの行為の取扱に出てきます。
①は、会社の立場からみると「役員借入」といい、社長の立場からみると「社長貸付」
といいます。
②は逆に、「役員貸付」「社長借入」といいます。
これらは会社の貸借対照表に「借入金」「貸付金」(長期や短期といった区分を付けますが)
という名前で出てきます。
これらの取扱と注意点は次回申し上げます。