三木博人税理士事務所
大阪府枚方市大垣内町2-8-8 マイティビル5階

HOME > 三木博人オフィシャルブログ > 損益分岐点(BEP)はどのようにして求めるか?

三木博人オフィシャルブログ

損益分岐点(BEP)はどのようにして求めるか?

2014年6月16日

ここまでで、固定費がいくらか、変動費率がどれくらいか
といったことを把握する方法を検討してきました。

教科書的な定義はともかく、「売上ゼロの場合に発生しない経費」は変動費として、
それ以外は固定費であるという分類をしてみました。

売上に対して変動費率を掛けて変動費を算出し、固定費をプラスすると
その売上から差し引く経費を算出することができます。

その売上げからすべての経費を差し引くと営業利益を求めることができます。

自社の固定費の額と変動費率を把握するということで何に役立つのでしょうか?

業績のシミュレーションをしやすくなります。

売上の金額を設定すれば、営業利益が算出できます。

ほしい利益額を設定すれば、必要な売上を算出できます。

赤字にならない売上がいくらかをみることもできます。

この「赤字にならない売上」を損益分岐点といいます。

「Break Even Point」の頭文字をとって「BEP」といいます。

損益分岐点は、次のようにして求められます。
具体的には、「売上-変動費」の額が固定費の額と同じ金額になる売上を算出します。

算式にすると、

固定費÷(1-変動費率)

となります。

売上が1単位増加すると、変動費も1単位変動します。
そして、「売上-変動費」の金額が残ることになります。

この「売上-変動費」の金額が固定費の額に達するまで売上を
あげれば赤字ではなくなります。

「売上-変動費」を算式で表現すると「1-変動費率」となります。

固定費や変動費率の把握について重要な点があります。

これらの数値は、過去の数値をもとにして算出されたものです。

業績の推移をみる際には、これらの数値が事前に把握している範囲にあるか
という点を確認することも必要になります。

放っておくと固定費はどんどん多くなります。
変動費率も見直しが必要になることがあると思われます。

一度決めた固定費額や変動費率は常に最適なものを把握する必要があります。

「固定費」という名前ですが、増加しがちであるという特性を持っているので
想定している範囲内に収まっているかを常にウオッチする必要があります。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)