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名義と実態は一致させた方がよい

2014年7月23日

税法では「実質所得者課税の原則」というものがあります。

例えば、法人税法第11条では、

資産又は事業から生ずる収益の法律上帰属するとみられる者が単なる名義人で
あつて、
その収益を享受せず、その者以外の法人がその収益を享受する場合には、
その収益は、
これを享受する法人に帰属するものとして、この法律の規定を適用する。

と規定されています。

例えば、個人の名義の自動車を会社の仕事に使うのであれば、会社の仕事に
使ったガソリン代などは会社の経費となります。

このように名義と実態が異なる場合でも実態をみておけばよいということです。

しかし、ずっと名義と実態が異なる状況が続くことは好ましくありません。

本来は、名義と実態は一致していることが前提だからです。

例えば法人成りした場合に、個人事業時代の預金口座に会社の売上が入金される
場合があります。

これも、法人成り後の一時的なもので解消されるのであれば、個人口座に
入ったお金を法人に移すことで問題はありません。

しかし、継続的に個人口座に振り込まれていると会社の側で計上が漏れる
恐れもあります。

また、税務調査などの際には、個人の口座についても調べられることに
なる可能性が高いです。

会社のお金が継続的に個人口座に入っていれば、ちゃんと会社口座に移している
調べられるのは当然です。

その他にも個人事業時代に結んだ契約なども随時法人名義に切り替える
ようにしましょう。

税務では、実質で判断してもらえますが、契約の相手と何かトラブルが
あったときには、実質で判断してもらえるとは限りません。

法人成りした場合などであっても、名義と実態の不一致は一時的なものに
とどめることをお勧めします。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)