前回は、固定費は「固定」されているのではなく、放っておくと
どんどん増加していくということを述べました。
さらに、固定費にはもう一つやっかいな性質があります。
事業拡大などで増加しやすい固定費は、減らすことが大変難しいものが多いのです。
正社員の給料は固定費ですが、正社員を雇い入れると簡単に解雇できません。
売上が急減したからといって、給料を急減させることはできません。
借入の返済についても、いったん借りると返済は毎月発生します。「費用」にならない
元金の返済部分も固定的な支出となるので「固定支出」は大きな金額になります。
店舗の賃借料なども急な変化があった際に機動的に減らすことは難しいです。
(何か月かのタイムラグがあることが多いです。)
もちろんこれらの支出も、
正社員の給料・・・早期退職
借入の返済・・・返済猶予
などの方法がありますが、簡単に実行できる方法ではありません。
「売上が急に半減する」という状況が珍しくなくなった現在の状況では固定的な支出を
なるべく抑えるということをビジネスを始めるときから強く意識しておく必要があります。
わずかな金額でも固定的に支出がある場合は慎重に判断する必要があります。