「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよ」という言葉があります。
学習塾などの教育業界では、
「正解を教えるのではなく正解を導き出すプロセスを教える」
などとも言われます。
学習塾が行う受験対策では、「正解」があらかじめ用意されているのでそこまでの
道のりを教えることが可能です。
しかし、ビジネスの世界では誰にでも通用する「正解」がありません。
仮にあったとしたら、ビジネスを行っている人「全員」が成功しているはずです。
「魚の釣り方」という正解がないのがビジネスの世界です。
このような状況での我々のような専門家の役割は「魚の釣り方を一緒に考える」
ということだと考えています。
もちろん、その過程で他の業界のことなど参考情報を提供できることはあります。
数字の分析などでお手伝いできることもあります。
しかし、知識の提供ではなく、状況に合わせて魚の釣り方を一緒に考えることで、
その会社なりの「魚の釣り方」を導き出すお手伝いをすることが、我々の役割
ではないかと考えています。
せっかちな方は、とにかく早く正解が欲しいと思いがちですが、ビジネス社会では
わかりやすい「正解」はありません。
短期間で一時的に成功するのではなく、長期間にわたり安定してビジネスを
回していこうと考えるのであれば、さまざまな環境で「魚の釣り方」を導き出す
ことができることが有利になると考えられます。