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株主=経営者となる場合の留意点

2014年8月27日

前々回前回で、株主=経営者となる場合のメリットについて述べました。

多くの中小零細企業では、株主=経営者であるために、意思決定の速さ
というメリットを享受できます。

しかし、株主と経営者が同一であるという体制にはデメリットもあります。

意思決定の速さは、その判断が正しい場合は望ましい方向に速くたどり着ける
ためメリットとなります。

しかし、判断が間違っている場合にも早く進んでしまうため、判断の誤りが
致命傷になります。

大きな会社では、しばしば「意思決定が遅い」と言われますが、特定の個人の
意見だけが反映されることのない仕組みになっているのです。

特定の個人の暴走ができないという安全装置のある仕組みになっています。

特定の個人の意見ではなく、多くの人の知恵を使って会社を運営していくこと
が前提となっているのが大きな組織の特徴です。

反対に小さな会社では、多くの人の意見を反映する余地がありません。

経営上の意思決定をできる能力のある人は限られているのが通常だからです。
それだけに間違った方向へも進みやすくなります。

また、通常会社が想定しているガバナンスが利きにくくなることもあります。

本来は、株主や他の取締役が相互に牽制して、間違った方向に進まないように
なっているのですが、株主=経営者という組織ではそのような効果は望めません。

大企業にスピードだけで勝てるわけではありません。

正しい判断を積み重ねることで有利になります。

そして、ワンマンの会社では、本来会社がもっている安全装置が利かない
ということを自覚しながら経営することが必要です。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)