会社の数字のうち、貸借対照表に載っているものは「残高」といいます。
この「残高」は、期首の数字に期中の増減額を加減して期末の「残高」を算出します。
期首の数字、期中の増加、期中の減少という三つの要素を正しくしなければ
期末の数字は正しいものにはなりません。
例えば、現金の残高や商品在庫(棚卸資産)などの残高が正しいでしょうか?
これらは、期中の増減が頻繁にあり、正しい残高を把握することが難しいものです。
貸借対照表の残高が正しいかどうかを検証する方法があります。
それは、「実際にあるものを数えてみる」ということです。
在庫であれば、自社にあるものを種類ごとに数えてみればいくつあるか把握できます。
この作業を実地棚卸といいます。
数がわかれば、買ってきた金額で掛け算すれば貸借対照表に計上すべき
残高になります。
現金については、「会社の現金」を管理している場合は、その「会社の現金」を
数えてみれば正しい金額を把握できます。
ただし、「会社の現金」と「社長の現金」の区別があいまいな場合、
残高の把握は困難になります。
現金商売でない場合であれば、
・会社に現金を置かない
・会社の支払いを現金で行う場合は、いったん社長なり従業員が立て替える
・立て替えたものを後で精算する(銀行振り込みにする)
ということにすれば現金の管理から解放されます。
こうすれば、現金残高は「ゼロ」が正しい残高となります。