貸借対照表に載っているこれらの金額が正しくない場合、
・増減の処理が漏れている、正しく処理されていない
・現金や在庫商品を盗まれている
といったことが考えられます。
処理が漏れている場合や正しく処理されていない(処理がダブっている、間違った
金額で処理されているなど)場合は、業績が正しくありません。
お金が減ったり増えたりしたということは、経費の支出や売上の計上などが
あったかもしれませんが、それが処理されていないという可能性があります。
商品の場合も売れた、買ったという処理が漏れている場合、決算書の数字は
正しくありません。
また、案外多いのが後者の「盗まれている」ということです。
小売店であればお客さんに盗まれるということもありますが、意外に多いのが
従業員、アルバイトなど内部の者が盗んでいる場合です。
この場合、現金や在庫商品の管理がずさんであることがほとんどです。
きっちり管理していないということがわかると、誰も見ていないということが
わかっていると、つい出来心が芽生えるものです。
会社の管理がずさんであるために、自社のスタッフを盗人にしてしまうということ
なので、盗んだ人も悪いのですが、そのような環境を作った会社の側にも責任が
あるといえます。
このようなことを防ぐためには、
・きっちりと記録する
・実際の残高をこまめに把握する
ということが求められます。
これらのことを実行していると、「誰も見ていない」という状況にはなりにくいため
抑止力が働き、不正が起こりにくくなります。