三木博人税理士事務所
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税抜表示に向いていない業種

2014年9月17日

消費税率が8%になって半年近く経ちました。

そろそろ8%の税率に慣れてきたころです。

消費税率の変更が業績に影響しないようにするためには税抜経理がお勧めです。

また、消費税の納税額がいくらになるかを期中にシミュレーションする場合でも、
税抜経理であれば、「仮受消費税‐仮払消費税‐中間納付額」
という算式で計算する
ことができるため、とても便利です。

しかし、税抜経理が向いていない業種もあります。

例えば、住宅とテナントが混在している不動産賃貸業者、土地と建物を販売する
建売業者、自由診療報酬と社会保険診療報酬が混在している
医者などです。

基本的に消費税は、売上の際に預かった消費税から仕入や経費などで支払った
消費税を控除した金額を納税します。

この場合、売上がすべて消費税のかかる売上であれば支払った消費税も
全額控除することができます。

しかし、上記のような業種の場合、消費税が非課税となる売上の割合が高いため、
その非課税部分の割合については消費税を控除することができません。
(本当はもっとややこしい方法で控除する場合もありますが、ここでは詳細の説明を
省略します。)

仮払消費税の全額が控除できるわけではないため、納税額のシミュレーション
も精度が低くなります。

そのため、これらの業種では税抜経理のメリットを享受することができません。

税込・税抜の経理方法を問わず、消費税の納税額については慎重なシミュレーション
が必要になります。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)