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会計ソフトで記帳する場合簿記3級で必要ない知識

2013年11月22日

日商簿記3級の学習は、会計ソフトを用いた記帳を自分で行おうとする人にとっては、ある程度有効であるということがわかりました。
しかし、学習内容のすべてが実務に直結しているわけではありません。

簿記3級の学習で、実務上不要であるのはおもに以下のものです。
・手形や小切手の処理
・帳簿組織や伝票会計
・試算表や精算表の作成
・帳簿の締切、損益振替、翌期繰越

業界の慣行で手形による取引をしている場合であっても、手間やコストがかかりすぎるのでやめることも検討してもよいかもしれません。
小切手も現在はあまり使用されておらず、たとえばクレジットカードによる支払に切り替えるなどしたほうが会計処理も楽になります。
クレジットカードの明細はCSVデータなどで取得することができ、会計ソフトで記帳する場合はそのまま読み込むこともできます。 

帳簿組織や伝票会計などについては、これらの考え方が会計ソフトには織り込まれていますが、その考え方を知らなくても処理はできます。

試算表や精算表の作成は、仕訳処理よりも転記や集計の能力が問われる問題です。
転記や集計は会計ソフトを使えば自動的にやってくれます。しかも人間がやるより正確で早いです。
また、帳簿の締切、損益振替、翌期繰越なども会計ソフトでは自動的に行われるので意識する必要がありません。

以上のように、会計ソフトなら自動的に行われる部分は会計ソフトに任せて、人間がやるのは仕訳だけということになります。
会計ソフトがやってくれることとやってくれないことを峻別し、やってくれないことについてはマスターする必要があります。

また、管理に手間のかかることはなるべく避けて、仕訳の処理も省力化できる部分はどんどん省力化すべきです。
具体的には、現物の管理が面倒な手形や小切手をやめる、現金支払いをやめるなどです。
その代わりにお金のやり取りを銀行を通じて行い、その入出金データをクレジットカードと同様にCSVデータで取得するようにします。
これらをやめるのは勇気のいることですが、従来の慣行や常識にとらわれることなく検討してみてもよいと思います。 

自動的に記録され、しかもその記録データが会計ソフトに自動で取り込まれるのであれば、記帳の手間もずいぶんと楽になるはずです。
会計処理にいくら手間をかけても利益を産みません。
むしろ手軽にデータを処理できるのであればタイムリーに収支の状況を把握することができます。

経理業務の省力化については、日々進化しているので随時ご紹介することにします。

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