中小零細企業の業績で重要な指標に「一人当たり粗利益額」というものがあります。
文字通りその会社の粗利益を従業員数で割ったものです。
粗利益は売上から仕入や外注費などを差し引いたものです。
粗利益から給料やオフィス家賃などの経費を支払います。
粗利益をどれだけの人数で稼いだかをみることで、諸経費をねん出する原資となる
利益がどれだけあるかを測定します。
この場合、仕入や在庫のない業界では「一人当たり売上高」と「一人当たり粗利益」
はイコールになります。
中小零細企業での目安としては、1,000万円から1,200万円程度の一人当たり粗利益が
最低限必要となります。
ただし、大企業などと比べると小さな規模の会社は事業リスクが高いので
1,500万円から2,000万円を目指すようにしましょう。
大企業は、さまざまな事業を比較的広いエリアで展開していることが多いのですが
中小零細企業は、限られたエリアで限られた事業を行っていることが多いと
思われます。
そのため、環境の変化などがあった場合のリスクが大きいと考えられます。
リスクヘッジのためにもしっかり利益を稼いで、内部留保を厚くするなり社長の
個人資産としてプールしておき、緊急時に会社に拠出できるようにするなり、
という対応が必要になります。