枚方市の税理士三木博人です。
損益計算書の数値の中で重要なものに粗利益率があります。粗利益は正式には
「売上総利益」といいます。
売上から売上原価を控除したものが粗利益となり、「粗利益/売上高」で
粗利益率が算出されます。
教科書的な説明では、「商品力」を表現するといわれています。
安売りしなくても売れる商品であれば、粗利益率は高くなります。
値引を多くしていると粗利益率は低くなります。
また、仕入値が高騰していて、売値に転嫁できない場合も粗利益率が低下します。
この場合でも商品に競争力があれば価格転嫁できるでしょうが、できないと
いうことは競争力がないといえるかもしれません。
粗利益率は、同じような商品を販売している限り、あまり変化しないのが一般的です。
建設業や受注してからの製造業などで、案件ごとに粗利益率が大きく異なる場合は
変化が大きくなります。
複数の商品を扱っている場合は注意が必要です。
粗利益率の高い商品と低い商品が混在していることもあるので、商品別の売上と
粗利益を把握しないと全体の動きをみることができません。
また、季節によって利益率の異なる商品が売れている場合も注意が必要です。
商品ごとの正しい粗利益率を把握することで、商品の販売戦略などを
決めることができます。
正しい粗利益率を管理する方法は、別で検討します。