枚方市の税理士三木博人です。
前回と前々回では、粗利益率の傾向をウォッチすることの重要性について
述べました。
粗利益率の変化をみるうえでは、粗利益率が正しいということが大前提となります。
間違えた数値をもとに経営判断をすると会社は間違えた方向に進んでしまうため、
正しい数値をベースに判断をすることは重要すぎるほど重要です。
粗利益率は、「粗利益額/売上高」で算出します。
粗利益額は「売上高-売上原価」で算出します。
売上原価は「期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高」で算出します。
たくさんの計算要素が出てきましたが、売上と仕入と在庫をきっちり把握することで
正しい粗利益を算出することができます。
売上は計上ルール(出荷時、納品時など)を守り、計上漏れや二重計上に注意して
計上します。
仕入と在庫については、金額よりも数量を管理することが重要です。
(金額も大事ですが)
正しい数量を把握するためには、実地棚卸を行う必要があります。
実地棚卸を行うことは、商品の管理上も有効なのですが、粗利益の管理の点からも
重要です。
記録上の数量と実際の数量が大きくかけ離れている場合は、在庫の管理方法を
見直す必要があります。