三木博人税理士事務所
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三木博人オフィシャルブログ

社長のお金で会社の経費を払うとどうなるか?

2013年11月29日

・社長の財布から会社の経費を払った
・社長のクレジットカードで会社のものを買った
このようなことがあったらどうなるかをみてみます。

個人のクレジットカードで会社のものを買った場合、言い換えると個人が会社の経費を払った場合について考えてみます。
社長が会社の経費を払ったらどのようなことが起こるでしょうか?

社長と会社は別人格であるというのが大前提です。
社長は「自分の会社」という感覚を持っていますが、自分が出資して、自分が経営している会社であっても、会社と社長は別です。
会社を作るということは、自分とは別の人間(姿かたちはありませんが)を作ることです。

本来会社が支払うべき経費を個人が払った場合でも会社の経費にはなります。
(会社の事業に必要な経費であることは前提ですが。)
そして、会社からみると本来会社が支払うべきだったものを個人に代わりに払ってもらったということで、 払ってくれた個人に対して、払ってくれたお金を返さなければなりません。

この場合、会社は社長に対して支払義務があります。
これは会社が社長に借金しているようなものです。
この状態を会社からみると「役員借入」といいます。
これを解消しようとすれば、会社が社長に経費の金額だけ返してあげる必要があります。

しかし、会社にお金がない場合には、社長に返済できずそのままにしている場合もあります。
役員借入という状態は、金融機関からお金を借りている状態と何ら変わりはありません。
ただし、返済期日が決まっていないので返済せずそのまま放置しているというだけです。
このような状態は望ましくはありませんがよくあります。

また、会社としては経費を払っていませんが、会社の経費を計上することになります。
経費を「支払う」ことと「負担する」ことは別物なのです。
必ずしも「支払った」者の経費になるわけではなくその経費を「負担すべき」者が経費として計上することになります。
その経費が会社のビジネス上必要なものであれば会社の経費になりますし、
社長の生活費になるものであれば、いくら会社が支払っていても会社の経費にはなりません。

税理士 三木博人