枚方市の税理士三木博人です。
前回は、3月に売上がたくさん上がる業種では3月決算が不向きであるというお話を
させていただきました。
具体的にはどのような業界があてはまるでしょうか?
自動車関係の製造や販売など、自動車業界は3月が忙しいです。
3月中に車が売れることが多いためです。
3月末が転居の時期なので、不動産仲介や不動産賃貸なども忙しい業界です。
不動産仲介業であれば、仲介料がたくさん入ってきますし、賃貸業であれば
礼金収入などがこの時期に多くなります。
転居に伴って引っ越し関係もこの時期が忙しいです。
公共工事をしている業者もこの時期は忙しくなります。
これらの業者が決算月を3月にしている場合、業績が読みにくくなります。
通常の時期よりも売上のボリュームが大きいために、少しの変化で業績が
大きく上下にブレます。
そしてブレたまま決算を迎えるので、成り行きで決算を組まなければなりません。
赤字を避ける、多額の納税を避ける、といったことは不可能です。
「会社の決算月は3月でなければならない」と思い込んでいる社長さんは意外に
多いのですが、3月以外にするほうが有利なケースもあります。
決算月は柔軟に決めてもよいと思います。