枚方市の税理士三木博人です。
「債務超過」とはどのような状態をいうのでしょうか?
貸借対照表は左側が「資産」、右側が「負債」と「純資産」となっています。
左側(資産)と右側(負債+純資産)の金額は同じになります。
「債務超過」の状態では、資産よりも負債のほうが金額が大きくなります。
同時にこの場合、純資産の金額がマイナスになります。
純資産の内容は、資本金など株主が出資した金額と会社が過去に稼いだ利益
の累計額の合計額です。
(配当をすると配当した分もマイナスします。)
会社が過去に稼いだ利益の累計額は、黒字の場合はプラスの数字になりますが
赤字の場合はマイナスの数字になります。
このマイナスの数字が資本金など、株主が出資した金額を超えると純資産は
マイナスになります。
(このほかにもいくつかの要素はありますが、非上場の零細企業を前提とすると
ほとんど考慮しなくても問題にならないものなので無視します。)
純資産のマイナスと負債を合計すると負債よりも金額の小さな資産の金額と同じになります。
(厳密には「負債超過」のほうがしっくりくるのですが。)
この場合、資産をすべてお金に換えても負債を解消することができません。
このように債務超過の状態であれば、新たに借入をすることは難しくなります。
債務超過を解消するためには、どのようにすればよいでしょうか?
純資産のマイナスを解消するには純資産の数字が増加するような
手を打つ必要があります。
具体的には、追加で出資をする、利益を計上する、のいずれかです。
債務超過になってもすぐに会社がつぶれるわけではありませんが
いつまでもこのような状態が続くのは健全ではありません。