枚方市の税理士三木博人です。
一般的に大企業と呼ばれる会社は、ヒト・モノ・カネという3大経営資源を豊富に
持っています。
優秀な学生(就職偏差値が高いという意味で)が就職先として選ぶのは大企業である
ことが一般的です。
大企業には、製造設備やたくさんの取引先など「モノ」に該当するものもたくさんあります。
また、上場企業であれば、資金調達でも選択肢を多く有しています。
これらの点で規模の小さな会社(株主=経営者のいわゆる中小零細企業)が
上回ることは至難の業です。
しかし、規模が小さいということは意思決定のスピードで大企業を上回ることができます。
個人のユニークなアイディアを商品にする場合でも、大企業であればさまざまな手続きを
経た上でなければ、商品化は難しいでしょう。
アイディアのユニークさは当然ですが、わかりやすい資料を作って、上手にプレゼンをして、
といったように商品化までにさまざまなハードルが待ち構えています。
規模の小さな会社では「アイディアを思いついた人=意思決定責任者」という場合、
自分の判断で意思決定をすることができます。
意思決定の際に関係者の数が少なければ、意思決定は速くなります。
意思決定の速さを武器にして、大企業に勝つ(といっても大企業から見れば
小さな一分野で負けたということでしょうが)ことは可能です。
そのためには、意思決定のスピードを保つような組織作りが必要です。
株主や取締役の数が多いと意見をまとめるのに時間がかかります。
関係者は可能な限り少ない方がよいでしょう。
ただし、関係者が少ない場合は、正しい方向にも間違った方向にも速いスピードで
進んでしまうという欠点があります。
大企業の意思決定が遅いというのは、特定の人だけの意見で組織が動くことが
ないようにしているためであるといえます。
たくさんの人の意見を集約しながら、事前に想定される問題を解決した上で事業を
進めるため、スピードは遅くなりますが、少なくとも間違った方向に速いスピードで
進むことはありません。
反対に小さな組織では、間違った方向に進むときも速いスピードであるといえます。
それでも大企業に勝てる点は、意思決定のスピードであることは間違いと言えるでしょう。