枚方市の税理士三木博人です。
税金のかかり方がどのようになっているかで、納税者の行動が変わります。
江戸時代に京都では間口の広さに対して税金がかかりました。
結果として間口の狭い住宅が多くなりました。
そして間口が狭くても一定の広さを確保しようとすると、奥行きが長くなり
「うなぎの寝床」といわれる長細い住宅になりました。
このケースは、税制が住宅の形を作ってしまった典型例です。
このように税制が形を作るということもあるので、資本金が小さな会社というのは
ある意味では、現在の税制が作ったものであるといえます。
売上がたくさんあって、従業員もたくさんいるのに、税制上「中小企業者」であると
いうことで優遇措置を受けている場合があります。
「中小企業者」とは、資本金が1億円以下の会社をいいます。
資本金が1億円以下の会社の優遇措置はたくさんあります。
また優遇措置によっては、「中小企業者」といったり「中小法人等」といったりしていますが、
資本金が1億円以下で、株主が大きな会社でない場合は、優遇措置が受けられます。
(青色申告をしているという要件があるものも多いですが)
しかし、この分類が見直されようとしています。
売上高や利益を基準にして、大企業か中小企業かを判定しようという
考え方があるようです。
従来とは異なる考え方による区分が出てくる可能性があります。
今後は資本政策(資本金をいくらにするか)だけでなく、売上規模なども
考えながら(大きくなりすぎるようなら分社するなど)事業経営を行う必要が
出てくるかもしれません。