枚方市の税理士三木博人です。
経費を支払った場合、勘定科目を何にしたらよいかという問題があります。
電車代を何にするか?といえば、旅費交通費にするのが一般的です。
ある程度常識に則って処理しても問題ありません。
また、後で必要になるものは別途集計しておくと便利です。
具体的には、毎年1月31日に提出する法定調書合計表というものには、給料の合計額
や税理士等に支払う報酬の合計額などを記載する必要があります。
このような場合には、記載に必要なものをいろいろと混ざっているところから
拾い出すよりも、最初から集計しておくと効率的です。
また、税務や社会保険などで申告の必要な支出があれば、それも
別で集計しておくと便利です。(例えば、税務上「交際費」に該当するものなど)
このような制約のないものであれば基本的にどんな科目でも問題ありません。
絶対的な正解があるというものではありません。
例えば、日商簿記検定の仕訳の問題では、正しい勘定科目を選んで仕訳を作ります。
これは、検定試験なので答えが一つになるようにするための便宜ですが、このことは
正解が一つではないということの裏返しです。
検定試験では、フリーハンドで勘定科目を決めると正解の幅が広くなりすぎて、
採点が難しくなります。
実務的には、何に使っているかわかるのであれば、オリジナルの勘定科目でも
問題ありません。
ただし、重要なのは一度決めたらそのルールに従って処理をすることです。
ガソリン代を支払った場合、あるときは消耗品費とし、別のときは旅費交通費とする、
といったようなことをすると、比較ができなくなります。
前年よりもどれくらい経費が増えたか、どの経費が増えたか、などを検証したくても
このような処理のブレがあると比較できなくなります。
ガソリン代の処理がブレたところで、税金の計算や銀行向けの決算書に問題が生じる
ことはありません。
しかし、決算書を経営管理資料として使用するのであれば、一度決めた科目は
継続するようにしましょう。
ただし、新たに発生したものや特定の支出が増加してきた場合など、状況が変化した
場合には、柔軟に対応することも必要です。