枚方市の税理士三木博人です。
消費税を納めなければならない会社や個人を「課税事業者」といいます。
課税事業者の方で、消費税の支払が苦しいと感じる場合、どのようにすれば
よいでしょうか?
誠に単純な方法なのですが、前年の年間の消費税額分を1年かけて貯金していく
ということになります。
消費税の申告書の金額欄「9番」と「20番」の合計額が、前年の消費税の
年間の金額です。
この金額がある程度のボリュームになると、中間納付(6か月ごとだったり
3ヶ月ごとだったりします)があります。
1年分の消費税額が120万円だったとしたら、月々10万円ずつを運転資金などとは
別の預金口座にプールすることをお勧めします。
商売の規模が激変しない限り、消費税の年税額は大きく変化することはありません。
(多額の設備投資などがあれば変化しますが)
売上が増加する傾向にある場合は、前年の実績をベースに考えるとプールする
金額が少なくなる可能性があります。
このような場合には「税抜経理」をして、月々の経理処理を行った方がよいでしょう。
月々に発生する「仮受消費税」から「仮払消費税」の差額分の金額を別の預金口座に
プールすることで納税資金の準備ができます。
決算時には、
「仮受消費税」残高-「仮払消費税」残高-中間納付額=決算時の消費税納税額
となります。(厳密には端数処理などが入るため少し金額がズレます)
ここでのポイントは、消費税相当額を運転資金にしないように区別しておくという
ことです。
また、業種によってはこのような単純な方法では納税額を算出できないことが
ありますので注意が必要です。
具体的には「非課税売上」の割合が高い業種(不動産賃貸業、不動産販売業、
医業、介護などの業種)があてはまります。