新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
平成26年4月から消費税が8%になります。
これにより消費税の納税義務者である事業者の決算内容はどのようになるのでしょうか?
消費税の基本と経理処理方法を確認しながら検討してみます。
消費税の納税額は、
売上や資産の売却収入などにかかっている消費税から
仕入、経費、資産の購入などの支出にかかっている消費税を
差し引いて求められます。
税込経理では、売上10,500円(うち消費税500円)の場合、決算書上の売上高を10,500円で計上します。
経費については、6,300円(うち消費税300円)の場合、決算書では6,300円で計上します。
納税額は、500円‐300円=200円となります。
なお、税込経理では納税額の200円は経費になります。
損益計算書のイメージは以下の通りです。
8%に増税後のイメージも合わせて載せています。
納税額は、5%の場合200円、8%の場合320円となり、増税の影響が出ているかのように見えます。
しかし、売上高は300円増加し、経費が180円増加しているため、消費税考慮前の収支では、差引で120円利益が増加しています。
120円の利益増と納税額の増加120円(320円‐200円)が相殺されて、結局のところ損得なしという結果になります。
ただし、強調しておかなければならない大前提があります。
それは、消費税増税分を価格にすべて転嫁できているということです。
これができない場合は、増税による影響が出てしまいます。