枚方市の税理士三木博人です。
個人の確定申告シーズンを迎えつつありますが、個人事業者の方は「記帳」
をしなければなりません。
従来は、小規模の個人事業者の方の一部では、「記帳」の必要がなかった
のですが現在はすべての個人事業者について、記帳義務があります。
「記帳」というと、何か大変な作業をしなければならないと感じますが、
実際は会計ソフトにデータを入力することを「記帳」と呼びます。
かつては、手書きで「帳簿」と呼ばれるノートのようなものに記録することを
「記帳」と呼んでいました。
手書きの「記帳」は、それなりのスキルが必要です。
複式簿記の知識があって、一つ一つの計算要素を漏れなく、ダブりなく集計する
「集計力」のようなものも兼ね備えていなければ正確な記帳ができません。
会計ソフトが一般的でない時代には、「記帳ができる」ということが
能力の一つとして評価されていました。
一つの取引を仕訳して、総勘定元帳や補助元帳に転記する、それらを集計する、
というのは、膨大な作業を伴う実務です。
正直に申し上げると、私は税理士ですが、手書きで帳簿をつける、ということは
できません。
実務的にやったことがないからです。
しかし、現在では「記帳」とは、会計ソフトに入力することです。
(クラウドの会計ソフトであれば、入力も自動的にできるものがあります)
複式簿記の知識はあったほうがよいのですが、最小限でよいでしょう。
処理の技術的なハードルは低くなりつつあります。
「記帳」という言葉を使うとイメージしにくいのですが、「入力」といえば
パソコンを操作できる方であれば、イメージしやすいかもしれません。
感覚的には、複式簿記の知識を持っている(日商簿記などの資格を持っている)
方よりもエクセルやワードで操作できる方のほうが会計ソフトの「記帳」を
マスターしやすいと思われます。