三木博人税理士事務所
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三木博人オフィシャルブログ

利益が出ているのにお金がない

2016年4月7日

枚方市の税理士三木博人です。

利益が出ているのにお金がない、という状況はよくあります。

この状況は、「利益とキャッシュとは違うため、このような不一致が
起こりうる」という説明がなされます。

利益とキャッシュの違いが最もよく出るのは、借入の返済です。

借入の返済は、元金+利息の金額を支出しますが、元金部分は経費ではありません。

返済した金額のうち、利息部分は経費となって利益が減りますが、元金部分は
利益計算に影響がありません。

借入の返済の原資は利益です。

利益を出して、その利益と同額の借入返済をした場合、利益から差し引かれる
経費は
利息部分のみです。

お金は元金+利息分が減っているのですが、元金の返済部分は
利益から差し引かれず
利益として計上されます。

これが、「お金がないのに利益が出ている」という状況です。

利益が出ていると、その利益に対して法人税などの「利益にかかる税金」
かかります。

お金がないのに税金がかかる、ということを避けたいがために「節税」に
勤しむ経営者の方が多いのですが、この「節税」が曲者です。

「節税」とは、基本的に「経費を買う」ことです。

キャッシュアウトを伴わない「節税」手法はありません。

この場合問題なのは、「返済額に対して利益が少ない」ということです。

節税の研究をするのではなく、利益を最大化することを研究しなければ
ならないのです。

粗利益率をアップさせるにはどうしたらよいか、満足度を下げずに経費を
抑えるにはどうしたらよいか、など考えるべきことはたくさんあります。

これを考え続けるということが経営者の仕事です。