枚方市の税理士三木博人です。
本日(平成28年12月16日)は税理士試験の合格発表です。
受験者数(エントリーした人)平成26年(第64回)は49,876人、
平成27年(第65回)は47,145人、平成28年(第66回)は
44,044人でした。
この3年で受験しようとする人の数が5,832人減少しています。
合格者(カッコ内は合格率)は平成26年が910人(1.82%)、平成27年が
835人(1.77%)、平成28年が756人(1.72%)です。
税理士を目指す人が減っているということは問題があるのですが、これからの時代に
人数が右肩上がりに増加することを前提にするというのも無理があると思います。
数を増やすことを前提にしていると、質の低下が起こります。
日本の人口が減少する時代なので、税理士試験の受験者数も減少するのが
当たり前だということも言えます。
人工知能が発達すると、税理士の仕事のいくらかはなくなると考えられます。
税理士の仕事がなくなれば、業界は縮小すると見込まれます。
そう考えると、受験者数が減少しているのも理解できます。
しかし、このような時代だからこそ、今までの成功パターンと異なるパターンを
編み出すことができるのではないかと考えられます。
従来してきた仕事の進め方では通用しなくなるでしょう。
今まで培ってきた税理士事務所経営ノウハウのうち、いくらかのものは
今後通用しなくなると思われます。
これからは、記帳代行、給与計算、申告書作成など、事務処理をすることで
お金をいただく、というスタンスが通用しなくなると思われます。
事務処理用にトレーニングされた事務所職員をたくさん抱えている
税理士事務所などは、競争上不利になるでしょう。
昔の税理士事務所のような大儲けは難しいですが、誰かに雇われるのではなく
自由に働きたいということであれば、税理士は魅力があると思います。
同じように誰かに雇われずに自由に働きたい人(=小規模事業の事業主)を
サポートするというのも楽しいと思います。
どういう形でサポートするかは、それぞれが考えなければなりませんが、
従来とは異なるサービスが何であるか、ということを探して、新しい
税理士像を作っていくのも悪くないと考えています。