日商簿記3級の学習をすると、
売買目的有価証券の処理
貸付金の処理
といったことが出てきます。
教科書的な説明では、
「会社の資金が余ったら投資のために株式などを購入して、値上がり益や配当収入を得る」
「会社の資金を他の会社にお金を貸し付けて利息収入を得る」
などとも記載されています。
簿記上の処理を学習するために、必要に迫られてそのような説明がなされていることは理解しています。
しかし、学習上そのようなことが普通に出てくると、実務をやっている者からするととても違和感を覚えます。
株式の値上益や配当収入などは、実務上(個人の事業所得計算上)
「事業主勘定」で処理しなければなりません。
貸付金の利息は基本的に雑所得になります。
事業用の預金口座に入金があれば「事業主勘定」で処理します。
事業所得ではないものは損も益も計上しません。
このあたりのことになると、所得税の知識が必要になります。
個人の簿記のニーズは税金計算がほとんどだと思います。
簿記検定が税金計算できるような知識を効率よく学習できるツールであればと思います。