家計でもビジネスでも、収入を多くして支出を少なくすればお金はたまります。
しかし、家計とビジネスでは考え方が異なります。
1円でも安いものを求めてスーパーをはしごする、という行動について考えてみます。
この行動では、コストのかからない時間をたくさん投入できる場合には正しいといえます。
例えば、仕事をしていない人がこのような行動をとることは正しいでしょう。
家計ではこのように支出額を最小限にすることを考えます。
ビジネスの世界では、「コストのかからない時間」はありません。
支出に対して得られる対価を常に意識する必要があります。
1円安くなるというメリットに対して、どれだけの時間や労力を投入するか、
その時間や労力が得られる対価に見合っているかを考える必要があります。
支出を減らすことは重要です。
ただし、出ていくお金だけを見るのではなく、その支出によってどれだけの
対価を得られるか(直接的な対価だけではなく、マイナス面がなくなるなどの
対価も含めて)ということを考えることがビジネス上は大事なのです。
出ていくお金の絶対額だけで物事を判断するのは危険です。
たくさん支出をしても、たくさんのリターンがあるのであれば、
その支出は有益であったということです。
限られた人員でビジネスを行う小規模事業者の方々は特に
その支出から得られるメリットと支出額の大きさを比べながら
判断しなければなりません。