会社と個人で同じことをしても取扱が異なる場合があります。
前回申し上げたのは、
①社長が自分の会社にお金を貸した場合
②社長が自分の会社からお金を借りた場合
の二つです。
これらのうち、社長が会社にお金を貸した(会社では借入金)については、
利息を取る必要はありません。
社長(個人)は、儲けを追及するばかりの存在ではないからです。
しかし、会社が社長にお金を貸す場合(会社では貸付金)は、利息を取らなければいけません。
会社は、儲けを追及するために存在するからです。
もし利息を取らずに税務調査で指摘されたら、会社で利息を計上しなければならなくなります。
これを「認定利息」といいます。
実際にお金をもらったりするわけではなく、利息を計上するけどお金はまだもらっていない
という状態で、未収利息として計上することになります。
会社で利息を計上すると、その分だけ利益が増えます。
その増えた部分に対して法人税を取られることになりますので損なのです。
しかも、金利は、
銀行から借入がある場合・・・借入の金利の平均の利率
銀行からの借入がない場合・・・4.3%(!)
ただし、変動する可能性がありますので、これは2014年3月現在の数字です。
未収利息に対して、法人税をかけられるということは損なことです。
さらに、貸付金や未収利息が貸借対照表の資産として計上されることになりますが
これらの科目は、金融機関からみてポイントの低い資産になります。
貸付金は返済してもらえる可能性があるのか、また未収利息を回収できるのか
などを考えると、資産としての評価は低い(多くの場合はゼロで評価)ということ
になります。