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認定利息を計上する状況・・・会社のお金は個人的には使えない

2014年3月12日

前回は認定利息の取り扱いについてみてみました。

認定利息はあまりメリットのない取扱であるといえます。

今回は、会社のお金を個人(社長など)が引き出して個人的な支払いに
使った場合の取扱についてもう少しみてみます。

会社のお金を社長が引き出したら(会社の支払いに充てたら問題ありませんが)
会社が社長にお金を貸したことになります。

この貸付金を早期に回収できるのであれば問題ありませんが、貸付金であると
いう意識を持たずに、会社のお金を気軽に引き出しているケースがよくあります。

気が付けば膨大な金額の「貸付金」が計上されているという場合、この貸付金
は回収可能性がかなり低いと思われます。

回収可能性の低い資産を貸借対照表に計上していると、金融機関で借入を
する際に中身のない資産ということで、ゼロで評価をされることが多いです。

さらに認定利息を計上すると利息は未収(お金をまだもらっていない)の状態
であることがほとんどなので、未収利息も貸借対照表の資産に計上されます。
これもゼロ評価になるでしょう。

貸借対照表の見た目には、資産がたくさんある優良企業であっても、
このように中身がないものが多いと、金融機関からは実質は債務超過で
あると判断されます。

そうなると金融機関から借入をすることが難しくなります。

さらにもう一点、金融機関から嫌われることがあります。

それは、借入の使途を守れないという点です。

金融機関からお金を借りる際には、資金使途を問われます。
それを守れなければ、最悪の場合、融資を引き揚げる、次から借りれないなど
の厳しいペナルティがあります。

会社の貸借対照表に「貸付金」が多額にある会社については、お金を貸しても
貸付金に回されるのではないかということになります。

金融機関が運転資金として会社に貸したお金が、貸付金という形で個人に
流れるということは、重大な資金使途違反になるのです。

重要なのは、理由なく会社のお金を引き出すことは厳に慎むということです。

枚方市の税理士 三木博人税理士事務所(大阪府枚方市)