個人事業者の方は、平成26年から記帳義務が拡大されます。
今までは、白色申告の人は所得金額(収入から経費を引いた残りの金額)が300万円以下の場合は収入や経費の記録をつけたり、その記録の元になった領収書を残しておいたりする必要がありませんでした。
このため、そもそも売上が300万円もない小規模で商売をしている人については、所得金額は必ず300万円を下回りますので、収入や経費については記録したり、領収書を保管したりする必要がありませんでした。
ちなみに、この「記録」することを「記帳」といいます。
帳簿(ノートのことです)に書くので「記帳」といいます。
普通の大学ノートに書いても「記帳」としてはOKですし、エクセルで作っても結構です。
エクセルなら一年分が出来上がったらプリントアウトしておけば、そのプリントアウトが「帳簿」です。
平成26年からは小規模な商売をしている人を含めて、不動産所得や事業所得がある人はすべて記帳をする義務があります。
これは、確定申告をしているかしていないかにかかわらず、記帳する必要があります。
記帳する内容は、
1.いつ?(取引の年月日)
2.誰に?or誰から?(取引の相手先)
3.どんな内容?(取引の内容)
4.いくら?(取引金額)
という4つのことです。
保管するのは、
1. 収入や経費を記録した帳簿・・・7年
2.領収書など・・・5年
となっています。
なお、会計ソフトを使う前提でお話しすると、記帳する内容については、漏れることなくできそうです。
会計ソフトでは日付と金額は必須項目ですし、「摘要欄」のようなものがありますからそこに「取引の相手の名前」と「簡単な内容」を入力すればOKです。
後は領収書などを年度ごとに分けて5年間保管しておけばよいということになります。
このような取扱いになるのは平成27年(2015年)3月15日が申告期限になる所得税からですので、
平成26年3月15日が申告期限の平成25年分については、従来通りのルールとなります。