会社の数字の分析を行ううえで、自分の会社の過去の数字と比較する場合と
同業他社と比較する場合があります。
決算書分析などの書籍をみると二種類の比較を行うことを推奨しています。
自分の会社の過去の数字と比較する場合の留意点は、
処理の方法を変えないということです。
同じ方針に基づいて処理していると問題ないのですが、例えば経費を計上する
年度としない年度があったりすると比較が難しくなります。
また、決まった勘定科目を使っていないと比較しにくくなります。
ある年度では消耗品費で計上したものをある年度では雑費で計上する
などしていると経費の中身まで確認しないと比較ができません。
同業他社と比較する場合はどのような点に留意すべきでしょうか?
そもそも、上場していない会社の決算データは入手困難です。
信用調査会社がまとめたものなどを参考にする場合もありますが
入手にはコストがかかります。
しかも厳密に「同業」であるかどうかは中身をみないとわかりませんが
中身までみることはできません。
また、規模が異なっていたりしても比較対象としては適切ではありません。
従って上場していない会社については、同業他社比較はしたくても
できないというのが現実です。
他社のぼんやりした決算書データと比較するよりは、自社の過去と
しっかり比較してどのような点を克服してきて、今後どのように
したらよいかを考えるようにしましょう。