同業他社との決算数値の比較には困難が伴います。
高単価のものを経費をたくさんかけて販売する会社と低単価のものをあまり経費を
かけず販売する会社では比較してもあまり意味がありません。
利益の構造には、会社の個性が出ます。
やたら交際費をたくさん使う会社、広告宣伝費をたくさん使う会社など会社に
よってポリシーが異なるので、一概に経費の使い方にお手本が
あるわけではありません。
経費の中身にも個性が出ます。
他社の決算書と自社の決算書を比較するとそのような考え方の違いを
前提に比較しなければなりません。
危険なのは、「理想的な決算書があり、それをまねする」といったことを
安易に考えてしまうことです。
そのような「鉄則」はありません。
また、大企業の決算書の利益構造をまねするのも難しいです。
自社の最適な経費構造は自社で編み出すしかありません。
もちろん、我々にような外部の専門家も考えるうえでのサポートはしますが、
最終的に自社に最適なお金の使い方を考えるのは経営者です。
自社の経営資源を考慮して最適な力配分をすることが求められます。